4月27日日曜日@代々木公園、その3。『Majellyca』(マジェリカ)の巻


バンド全景。オレンジ色のESPがストラップともども輝いてます。ギブソンと一緒にイイ音出してたな〜↑


4月27日日曜日、代々木公園のストリートで観た最後のバンドはMajellyca (マジェリカ)であった。4枚ほどの写真とともにレポります。

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何だか外人さんがたくさん集まっているなあ〜と遠くからながめつつ近づいてゆくと、どこからともなく綺麗なギターのツインリードが聞こえてきた。
んっ?
こりゃタダ者じゃないな。
「Ken さん、あーゆー音、大好きだよね〜」と笑うアキラを置きざりにして小走りにバンドの前まで急ぐワタシ。
そこには、メタリカばりのメタルポジションを取りながら華麗なるギタープレイをキメるギタリスト2人がいた。ミュージックマンギブソンサウンドが見事に絡んでいる。
メタリカさんといえば、10ン年前、この通りの後ろにある国立代々木競技場第一体育館で観たっけな〜とか思い出す。白と黒を基調としたステージはシンプルだったけど、サウンドはヘヴィでタイトで渋かった。
閑話休題
バンド名をMajellyca(マジェリカ)という。
2人のギタリストは揃ってフィンガリング(左手)、ピッキング(右手)ともに非常に正確である。2本のギターが完全にシンクロし、流れるようなメロディを奏でている。
ヘヴィメタルのギターには、案外クラシック音楽の要素が含まれていたりする。
老舗としては、18〜19世紀に活躍した名ヴァイオリニストでありギタリストでもあるニコロ・パガニーニに多くを学んだというイングヴェイ・マルムスティーンや、最近解散騒動で揺れるストラトヴァリウスのティモ・トルキなどが有名である。スピーディでテクニカルながらも哀愁のこもったメロディアスなフレーズが特徴といえよう。
そういえば、以前、フィンランドから来たクラシックのオーケストラを初台のオペラシティで観たときのことだ。
総勢10人近くのバイオリンやヴィオラの奏者が、ときにユニゾンで、ときにハーモニーを奏でながら延々と長いメロディパートを弾く場面があった。
さすがにクラシックだけあって、演奏者全員の技量は高く、かなり長い時間だったにもかかわらず、全員が音程やリズムの正確さを保ちつつ完璧にシンクロさせながら弾き切っていた。
どっかでハズす奴やトバす奴がいるかもしれない、そしたらウザいなとか緊張していたのはむしろ聴いていたこちらだったような気もするw。
で、だ。
今目の前にいるヘヴィメタルバンドのギタリスト2人はあのオーケストラのバイオリン奏者たちを想起させるような、ほぼ完璧にシンクロさせたツインリードを展開している。スリリングでかなり複雑なメロディではあるが、ブレること、ズレることはない。
こいつらやるじゃん・・・。
女子2人が何やら囁いている。
「あの子、すごいね」
「うん、ホント」
ひろぴぃとミモちゃんが指差すほうを見る。
ヨーロッパの童話に出てくるような感じの、ちょっと不思議な雰囲気をかもし出している女の子がドラムを叩いている。
決してたくましいタイプではない。
むしろ華奢なタイプだ。
それなのに、叩き出しているビートはメタルバンドのヘヴィなリズムを刻むに十二分なレベルだ。ときにスティックを右手でくるくると器用に回している姿がちょっとイキだったりする。
ベーシストはハットを目深にかぶり、ドラムとともにきっちりとバンドのボトムを支えている。
唯一ちょっと残念だったは、ヴォーカルのレベルが若干低めで、良く歌が聴き取れないところか。
そんなことを思っていたら、隣にいた外人さんグループの一人、がっしり体型なのにロンゲの男が上体を前傾させてヘッドバンギングを始めた。朝シャンでもしてきたのか、見た目に似合わず甘い香りが漂ってきて、隣にいたザ☆レビュ〜♪の面々は思わず苦笑。
こちらがニコニコしているのを見たその外人さん、曲の合間でひろぴぃに話しかけてきた。
“Do you like this kind of stuff ?”
2人のギタリストを見ているうちに、Ken の脳裏に『トルコ行進曲』のメロディが浮かんできた。
この曲、ヘヴィメタル系ギタリストの間では知る人ぞ知るちょっとしたチャレンジ曲になっていて、日本でも少なからぬギタリストたちが色々なバラエティのアレンジで弾いていたりする。
もし、Majellycaのギタリスト2人があの曲を演奏したらキマるだろう。サビはツインリード、当然ハモリで・・・。
なんてことを妄想していたら、いつの間にかバンドの演奏は終わっていた。

さて。
Majellyca のみならず、侍チョップといい link age といい、音楽的な基礎のしっかりしたイキの良い旬のバンドを無料で観ることができる代々木公園ストリート。
贅沢な場所である。
ザ☆レビュ〜♪、引き続き週末は代々木を探訪の予定。
今度はどんなアーティストたちに遭遇できるのか。

Majellycaライブ予定>
5月5日(月、祝)、6日(火、祝)
ストリート。代々木にて。雨天や取り締まりの都合で中止の場合あり。

5月15日(木)
横浜 7th Avenue
open 6:00pm / start 6:30pm
Ticket:前売 2000円/当日 2200円(HR&HM系の4バンドの対バン)



ヘヴィメタルなギタリスト2人。ギブソンミュージックマンの相性は良い↑



ベースプレイヤー氏。ハットが渋いです。クールです↑



不思議な雰囲気のあるドラマー様↑